地獄の県道732号線の上り坂を越えて、なんとか箱根宿までたどり着いたブロンプトン東海道五十三次の旅day3。次は三島までの下り坂ルートです。陽も傾いてきたので、なんとか明るいうちに箱根を下山したいと思いながら出発しました。
目次
ルート案内「19kmの止まれない急坂降り」
箱根宿から三島宿の間は、下り坂だと思っていたのですが、最初は箱根峠まで登りコースです。そこをクリアしたら一気に傾斜のある下り坂に。
とりあえず、曲がらない、止まらない。カーブの前ではブレーキを、曲がるときは車体を傾ける練習をしてから行きましょう。僕はバイクに乗っていたので慣れていましたが、街中をポタリングだけしかしてない人は気をつけてください。また現在は途中バイパスになっている箇所があるんですが、「自転車は交通量の少ない旧街道へ」としか書いておらず、これを見逃すと突入してしまします。僕は突入してたみたいです、ごめんなさい。
見所は美しい景色ですが、走行中は景色に見惚れていると、崖に真っ逆さまですよ。あと降り切ったところに、両側が現存する一里塚があります。ここは街道を旅しているという気分に浸れるのでおすすめです。
登りは体力的に辛かったですが、下りは精神的に辛かった!
旧道ではなく、国道1号線を進む
旧道はこんな感じの山道です。ここは舗装されているから行けそうですが、他のところは昔の石畳や土の道。だから自転車では無理です。
だから箱根の上り坂と同様に、幹線道路を通ります。国道1号線を登って箱根峠へ。
傾斜も緩やかなので、ブロンプトンを漕ぎながら登れます。
ちょくちょく旧道とすれ違います。石畳の綺麗な道ですね。
少し見晴らしの良い場所に出たので、芦ノ湖を眺めます。
三島まで18kmの看板が。いよいよこの箱根越えも折り返しが近いと感じます。
登っていると道の駅があったので、ちょっと立ち寄ることにしました。
電気自動車の充電スポットがエヴァンゲリオン仕様。アイディアあるな。
自販機もエヴァ仕様ですね。このあたりはアニメ観光で成功しているんですね。
箱根宿では休憩しなかったので、この道の駅でちょっと一休み。景色を眺めながら、コーヒーを飲みました。
さっきまで雨が降っていたのがウソのような快晴です。もう箱根峠は目前なので、すっかり安心していました。
いざ箱根峠へ
道の駅から出発すると、すぐに頂上が見えてきました。
ここが箱根峠の頂上です!ようやくここまで来た!という達成感が!クライマーズハイってこういう状況なんですね。ただ2度と行きたくないw
看板に、静岡県、箱根峠の文字が。箱根峠は相模国と伊豆国の国境でもあります。
そして峠を越えたところです。あとは三島までひたすら降るだけ!もうあとは楽勝だ!と思ったのがまずかったです。
止まらない!曲がらない!激走の箱根峠下り!
ここからは写真を撮っている余裕がなかったので、Goproの動画から切り出しました。いつか動画も出したいですね。
全くスピード感が伝わらない写真ですが、かなりの高速です。小径車で、しかも荷物を積んで頭が重い自転車なんで、超怖いです。
カーブ前ではブレーキいっぱいで減速、カーブではチャリを傾けないと曲がれません。昔バイクに乗っていた時の知識をフル回転です。
交通量が少なそうに見えますが、実際は横をトラックがビュンビュン走って行きます。
路肩によって走れよと思われる方、ヤバイです。この路肩はゴミ、砂利、砂、ガラス、手袋。いろんなものが落ちていて危険です。
大吊橋まで3kmの看板が。少し道がキレイになりました。
画像を切り出していて気づいたんですが、自転車は車が少ない旧道へと書いてました。すみません、完全にこの看板見逃してました。
道はキレイな道へ。路面状態が良くなったので、安心して走ることができます。
緊急退避が左手にあります。大型車などブレーキがぶっ壊れる時があるらしいので、そういう時はここに突っ込むらしいです。
かなり下って来ました。下の山々が見えるように。
山中城跡の標識が見えます。北条氏が秀吉の小田原攻めを防ぐために建てたお城の跡です。結構大規模に遺構が残っているそうなので、一度見てみたかったのですが、時間的にアウトでした。
そして再び古い道へ。隣、86じゃねーか。路面が悪いので車道の端ギリギリを注意しながら進みます。
少しずつ建物が見え始めました。やっと人間の住む世界に戻って来た!という感じです。
ちょっと寄り道。前日の夕食を食べたお蕎麦屋さんで、新名所だから行くと良いよと教えてもらった。三島スカイウォークです。
風景を楽しめる吊橋らしいのですが、今回は時間が・・・本当にこの旅は時間がない。ということで橋の近くまで行って、その先へと急ぎます。
箱根越えもいよいよ終盤、三島へ
ここからさらに下ります。少し下の方に住宅街が見えてきました。
そして久々の住宅街です。
少し大きめのお家が多いですね。
横断歩道なんかも見え始めて、だいぶん街に降りてきたなという感じがします。
看板に三島の文字が見えました。ようやく箱根の下り坂もひと段落。傾斜も少しマシになってきてきます。
とはいえ、気をつけながら進まない事故りそうなカーブがありますから、要注意です。
夕日に向かって走れ!まさにロードムービーのような光景。
かなり日が暮れてきました。なんとか日のあるうちに三島にたどり着きたい!
三島塚原ICという交差点です。このあたりまでくると、ほぼ下り坂は終盤。久々に自転車を漕いで進みます。
錦田一里塚
ここで一里塚が登場です。なんと道の両サイドの一里塚が現存している貴重な場所。大正11年に国指定史跡になったそうです。
こちらが三島へ向かう道にある一里塚。
そして道の反対側の一里塚です。この一里塚を西郷隆盛も坂本龍馬も見ていたわけです。僕も一瞬、偉人の仲間入りをした気分がしました。
ちなみにこのあたりの土地名は初音だそうです。ミクとは関係ないと思いますが、同じ名前ですね。
国道1号線と別れ県道22号線へ
三嶋大社という看板が見えました。今日のゴールまであとわずか!
ここで気づいたんですが、本当の旧東海道はもう少し手前で曲がらないとダメだったんです。ただこの先の曲がり角で軌道修正することにしました。
ライオンズクラブが建てている交通安全の看板のところから脇道へ入ります。
元の東海道へ向かって進んですると目の前に大きな山が。
なんと富士山が見えてきました。
一日の最後に富士山が見られるのっていいですよね。
三島宿に到着
なんとか旧街道である県道22号線に合流し、東海道ルートに復帰。この大場川を越えたところから三島宿になります。
完全に日が落ちる前に到着して一安心です。通ってきたところは街灯が少ないので少しビビってました。
地図によるとこの辺りが三島宿の江戸方見附があった場所なんですが、特に何もありませんでした。
浮世絵 三島宿
ここで三島宿の浮世絵の場所に到着。まずは広重の絵から。早朝、三嶋大社の前で出発しようとする旅人の様子を描いたものです。
現在はこんな感じ。ほぼ同じ構図の場所から撮影しました。朝ではなく夕方ですが、絵の旅人のように、僕もぐったり疲れた感じで三島に到着していたと思います。
本陣跡を3日目のゴールに
三島の街中にある陶器屋さんが本陣跡だったので、まずここで記念撮影。
もう一つの本陣跡があったのですが、こちらは水道とセットになっていました。とりあえず、ここの写真を撮って本日の旅は終了です。
箱根行く人は気をつけてください。地獄ですよ。
安政の頃から続く鰻屋さん「桜屋」
急いで今晩の夕食をと思い、1856年からつづく鰻屋さんへ向かいましたが、なんと予約でいっぱいらしく入れませんでした。残念。
しかも時間は20時くらいでご飯を食べられそうなお店がほとんど閉まってました。カラダも疲れていたので、とりあえず目についた回転寿司へ。
食べ損ねたうなぎと、
桜えびの生を食べました。初めて生桜えびを食べたんですが、めっちゃうまかったです。
そして本日のお宿へ。
この日はあまりにも疲れたので、ホテルに宿泊です。
お部屋はキレイな感じに見えますが、すごい変な匂いのする部屋で、特にユニットバスからすごいカビ臭が。ただものすごく疲れていたため、シャワーを浴びて写真の整理をしたら、爆睡してました。
明日へとつづく。
“東海道五十三次day4-①三島宿から沼津宿まで”
“東海道五十三次day3-①小田原宿から箱根宿まで”
“東海道五十三次day3まとめ・距離・時間・ルート・予算”
“東海道五十三次の旅「日本橋から京都」全行程まとめ!”