東海道day2 東海道五十三次

自転車で東海道五十三次の旅day2⑤ 大磯宿から小田原宿まで

大磯宿を出た頃にはかなり日が傾いてきたブロンプトン東海道五十三次の旅2日目。真っ暗になる前には小田原に到着したいと思いつつ、折り畳み自転車ブロンプトンに乗って先へと進みます。

ルート案内「16kmのアップダウンがあるコース」

T53map oiso odawa

大磯宿から小田原宿の間は、二つの小さな丘越えがあるコースです。
アップダウンはそれほど激しくないので、ブロンプトンでも普通に走行できます。距離が16kmと長く、国道1号線から左右の側道に入ることも多いため、横断するときは十分に気をつけてください。
おすすめの見所は、酒匂川沿いから眺める富士山です。酒匂川では天気がいいと眺める位置を調整するだけでダイヤモンド富士が見られるそうです。

国道1号線は上り坂へ

T53d2 158matunamiki

ほぼ平地を進んでいたので、このまま海岸線をまっすぐかなと思っていたのですが、ここからは、多少のアップダウンがあります。写真は東海道松並木という歩道橋。両脇に松並木がある東海道らしい道を登っていきます。

大物政治家の別荘

T53d2 158meisho

左手に大きなセミナーハウスみたいな建物が出てきました。

T53d2 159bextukan

滄浪閣という建物らしいです。

T53d2 160itoukou

どうも伊藤博文のお屋敷跡のようでした。
後から調べたのですが、大磯には伊藤博文、西園寺公望、大隈重信など明治の元老たちが別荘を構えていたそうです。伊藤博文も最初は別荘として住み、のちに本邸にしたそうです。ここに住んでいた時の博文は、農夫や漁夫に気さくに話しかけたり、地元の祭ではお酒を振舞ったりしていて、地域とコミュニケーションをとっていたそうです。元は下級武士出身ですから、昔を懐かしんでいたのかもしれません。

T53d2 161sekihi

横にあった石板をズームして撮りましたが、よくわかりませんwすみません。
ちなみのここの建物は、大磯プリンスホテルの別邸になっていたそうですが、現在は大磯市の管理する建物になっているそうです。

T53d2 162kiritoushi

山を切り通して道ができています。

T53d2 164yoshidashigeru

次に現れたのが昭和の宰相、吉田茂邸です。政治家の別荘が多いんですね。大磯は・・・

T53d2 165yoshidatei

ちょっと中を見てみようかと思って街道から離れてみましたが、入るのが大変そうなので、引き返して東海道のルートに戻ります。

T53d2 166kouenmae

先ほどの切り通しを抜けたところから再スタート。ここで国道1号線と分岐し右の旧道へ。

T53d2 167kudari

切通しまでが登りだったので、ここからは下り坂が続きます。

T53d2 168kyukaido

豪華別荘地から少し落ち着いた住宅街になります。ただ、どの家も大きい。

国府本郷の一里塚跡

T53d2 169kokufuichiriduka

住宅街を抜けたところに、一里塚跡があります。江戸から17里とのこと。結構、遠くまで来ましたね。

国道1号線と側道を進む

T53d2 170ichiriduka

一里塚前の道です。だいぶん道幅も狭くなり、先が通行止めになっている気が。

T53d2 171kokufushinjyuku

ここで国道1号線と合流なんですが、道路の真ん中にポールが立っています。一瞬、東海道がなくなったかと思いました。

T53d2 172ninomiya

この辺りはずっと平地。国道1号線をひたすらまっすぐに進みます。

T53d2 173azumajinjya

国道1号線から右に分かれている細い道が、旧東海道。そちらへ進みます。

T53d2 174gouryu

しばらく住宅街を進むと、国道1号線に再び合流です。

T53d2 175goryu

合流地点にお地蔵さまが。軽く旅の無事をお祈りして、先を急ぎます。

T53d2 176kyukaido

国道1号線を少し進むと、旧街道は左へ分岐します。

押切坂の一里塚跡

T53d2 177ichiriduka

その分岐のところに一里塚がありました。碑文が設置されています。

間の宿 二宮

T53d2 178matuyahonjin

そしてこの一里塚のあたりが二宮。宿場と宿場の間にある間の宿(あいのしゅく)と呼ばれるところです。写真は、本陣跡です。

T53d2 179goryu

そして再び国道1号線と合流。この間の宿を避けて国道が造られたんでしょうね。

T53d2 181nakamuragawa

中村川という川です。ここで久々に海が見えました。

T53d2 180kawa

ずっと海沿いを走っているはずなんですが海が見えるポイントが少ないです。

小田原市に突入

T53d2 182odawarashi

川を渡ると、本日のゴール小田原市に突入です。
よっしゃもう少しでゴールと思いましたが、間の宿を出たところだったため、まだ距離があることを思い出しました。地図を確認して、気を引き締めて先へと進みます。ここから上り坂が始まります。

T53d2 183umi

磯の香りがする上り坂を進んでいきます。建物の隙間から海がチラチラと見えます。

T53d2 184kaigankaido

下り坂に入ると海が見える街道に。こういう東海道という景色を眺めながら走れるのは最高です。

T53d2 188kaido

国道1号線の標識。その向こうに箱根の山々がかすかに見え始めました。

T53d2 190fujisan

マンションの間に大きな山が見えます。

T53d2 189fujisan

拡大すると、なんと富士山。権太坂以来の再開です。

T53d2 191fujisan

高い建物がなくなると夕暮れに照らされた富士山が一望に。

T53d2 192kaido

このあたりは松並木が続く街道。夕暮れの空になってきたので、先へと進みます。

小八幡の一里塚

T53d2 193ichiriduka

道路脇に一里塚跡を発見。左右に一里塚があったそうですが、現在はこの看板のみです。

T53d2 194kaido

そして再び国道1号線をひたすら進みます。

浮世絵 小田原宿

T53d2 195sakawagawa

酒匂川に到着。この川を渡ると小田原市街なんですが、ここに浮世絵のモデルになった場所があるので、そこへ向かいます。

Tokaido53 Odawara

ここの浮世絵は、酒匂川を渡る人たち、そして小田原の街と箱根の山々ですね。

T53d2 195 2sakawagawa

現在ではこんな感じの風景です。

T53d2 196sakawagawa

ここで富士山の写真を撮ってる人がいたので、少しお話を聞いてみると、さっきまで沈む太陽と富士山が重なり合うダイヤモンド富士が撮れたそうです。
この川沿いは天気がいいとダイヤモンド富士が毎日撮影できるらしく、少しずつ位置をずらして撮影しているので、季節の移り変わりもわかるそうです。
東京にいると自然や天体の動きに興味を持つことがほとんどないので、なかなか興味深いお話でした。

酒匂川を越え、小田原の市街地へ

T53d2 197sakawagawa

あたりが暗くなってきたので、ゴールへと急ぎます。これは酒匂川を渡河中の一枚。

T53d2 198kyukaido

川を渡ると国道1号線から少し左へ曲がって元の道へ戻るルートがありますが、先を急ぐために飛ばしました。

新田義貞の首塚

T53d2 199nixtutayoshidada

先を急ぎたいと思っているのに、興味を引く看板を発見。新田義貞の首塚だそうです。

T53d2 200nixtutayoshidada

鎌倉幕府を滅ぼし、南朝を支えた新田義貞でしたが、北陸で討死にしたあと晒し首にされていたそうです。それを部下が奪い返し、故郷に埋めようと旅をしていたがここで病にかかり、埋葬することにしたそうです。北陸で倒されたことは知っていましたが、こんなところに首塚があるんですね。京都にも新田義貞の首塚があったような気もしますが・・・

T53d2 201nixtutayoshisada

植木もしっかりキレイに刈られています。

T53d2 202nixtutayoshisada

たくさん碑文があるので、どれが首塚かわからなかったのですが、英勇に一礼をし、その場を去りました。

T53d2 203terairiguchi

義貞公に別れを告げたあと、再び街道沿いの道に戻ります。あたりはかなり暗くなってきました。

小田原宿に到着

T53d2 204edomituke

小田原宿の江戸見附跡に到着。ついに本日のゴールに着きました。

T53d2 205edomituke

この見附の近くには一里塚もあったそうです。

T53d2 206shinjyuku

新宿という交差点を右に曲がります。

T53d2 207kamaboko

そしてすぐ90度右へ曲がります。城下町特有のクランクですね。かまぼこ屋さんが両サイドに並ぶ道なのですがすべて閉まってました。閉店するの早い。

T53d2 208honjinato

そして本陣跡に到着。上の小田原空襲の看板の方が目立っている気がしますが・・・・

T53d2 209honjinato

そして本陣前で記念撮影。ちょっとカメラの設定を失敗しまして、ピンボケです。デジタルなのに・・・・

T53d2 210odawaramachi

少し夜の小田原の街を撮影してみました。本陣周辺は小田原城にも近く観光地化さらているので、少し風情を感じる街並みになっています。

晩御飯を食べるところがない!

今日の宿はゲストハウスを予約していたので大丈夫なんですが、食事は出ないのでどこかお店を探さなければなりません。けれど、行くところ行くところ準備中の看板が・・・閉まるの早すぎる。

T53d2 213shokujibasho

ようやく見つけた手打ちそば屋さん「砥部」で晩御飯に。

T53d2 211tendon

お蕎麦と天丼のセットです。お蕎麦を撮り忘れましたが、すごく美味しかったです。

T53d2 212kashiwamochi

お隣にいた常連さんご夫婦に柏餅とお菓子をいただきました。
おじさんの方が、若い者がふらふらしてとか言って絡んでくるんです。話を聞いてみると、どうもそのおじさんも若い頃、自転車で東京まで行ったことがあるらしく、その話をしたかったようです。大将やおかみさん、常連さんたちに、頑張れよ!と励まされて、お店を後にしました。

宿泊はゲストハウスに

小田原は東京から近く、大きなお城もあるため、外国人観光客が多いそうです。そんな外国人が多く利用するゲストハウスに今回は宿泊しました。僕の他にも旅をしている人たちがいたので、いろんな情報交換をして楽しい一夜を過ごせましたよ。ただすごく疲れていたし、次の日は箱根越え。明日に備えて、早めに眠りました。

つづく


“前の記事”
“東海道五十三次day2-④平塚宿から大磯宿まで”

“まとめ記事”
“東海道五十三次day2まとめ・距離・時間・ルート・予算”

“全まとめ記事”
“東海道五十三次の旅「日本橋から京都」全行程まとめ!”


-東海道day2, 東海道五十三次