ブロンプトン東海道五十三次の旅day10もいよいよ後半戦。時刻は16:30を過ぎて陽も傾いてきました。ちょっと目標にしていた京都までは無理かなと思いつつ、次の草津宿を目指します。
ルート案内「12kmの台地越えロングコース」
石部宿から草津宿までは、12kmの台地越えコースです。
石部宿を出発してしばらく進むと台地への上り坂がはじまります。台地の頂上で東海道は高速道路や国道1号線に寸断されていますので迂回。旧街道と合流すると、あとはほぼ平地を走っていくだけになります。
見所は、街道沿いにある名所の数々。和中散本舗は昔の建物も残っているので必見。草津宿の名物、うばかもちは美味しいのでおすすめです。
旧街道を進む
石部宿を出た後は、旧街道を進んで行きます。
正面に見えるのが近江富士と呼ばれる三上山です。
昔、巨大ムカデがこの山にいて、藤原秀郷が退治したという伝説があります。キレイな三角形で周りに山がないので、滋賀県南部では目印になる山です。
ここで旧東海道は小川を渡って台地へと登っていきます。
後ろを振り返って石部宿の方を撮影。
昔ながらの草が生い茂った土手。最近は護岸工事も進んでこういう風景も少なくなっています。
橋を渡ると上り坂です。傾斜はそこまでキツくないので、ブロンプトンでも余裕で登れます。
ここで旧東海道は右に曲がるのですが・・・
なんと道が森になってます。
こんな感じですね。獣道はありそうですが、東海道の地図でも迂回ルートを勧められます。もちろん自転車では行けないので、こちらを進まず、迂回して旧街道と合流します。
旧街道までは国道1号線と名神高速道路の高架をくぐって反対側へ行く必要があります。おそらくこの二つの道を作る時に東海道は寸断されたんだと思います。
国道1号線と高速道路を越えたところ。ここからは高速道路の側道を北に進み、旧道との合流を目指します。
見晴らしのいいところで三上山を撮影。地元大津からは少し離れているんですが、琵琶湖の対岸に見えるこの山をよく見ていました。帰ってきた!って感じがします。
そして三上山を撮影した場所が、ちょうど旧東海道との合流地点。ここから進路は西へと変わります。
この辺りも田園地帯ですが、ここから先は少しずつ集落の面積が多くなってきます。
和中散本舗
そして突然始まるクランク。ここは昔、梅木村と呼ばれていたところ。ある有名な薬を売っていました。
それがこちらの和中散本舗。徳川家康の腹痛を治したことから、家康直々に名付けたと言われている薬を売っていたお店です。建物も昔のものが残っています。
ちなみに東海道の旅初日に通った東京の大森・梅屋敷には、和中散本舗の支店がありました。東海道の端っこ同士が繋がりましたね。
六地蔵の一里塚跡
先ほどの和中散本舗から少し進んだところに六地蔵の一里塚跡があります。
こちらは一里塚から少し行ったところにある松。肩がえの松といって旅人が肩の荷物をここで持ち替えたらしいです。
南西へ旧街道を進む
鈴鹿からずっと北西に進んでいた東海道が、ここから一気に南西へ方向転換します。
だんだん路面が新しくなり、快適に走れる道になっていきます。
これから向かう草津は再開発が進み、関西住みたいランキングで10位に入った街です。
昔、なんもない町だったのにw
目川というところに到着。この地域は瓢箪が有名で今でも作っています。
このあたりに目川の一里塚があったそうですが発見できず。スルーして先を急ぎます。
浮世絵 石部宿
もうまもなく草津宿というところに、石部宿の浮世絵のモデルがありました。広重、近江国では宿場から離れたところばっか描いてますね。
ここに伊勢屋と呼ばれるお店があり繁盛していたそうです。出していたのは、乾燥した大根の葉を炊き込んだご飯と田楽のセット「菜飯田楽」。お昼を食べていなかったので、お腹が空いてきました。
そしてこちらが現在の風景です。普通の住宅街に石碑だけが残っています。
立て看板によると、ここのご主人は画家でもあったようです。商売に成功して余裕があったんでしょうね。
絵のように鷹の目で写真を撮るのは無理ですが、少し引いて撮影してみました。
草津の中心街へ
伊勢屋さんの前を過ぎると草津の中心街へ向かうため、北西に進路を変えます。ここは新幹線の高架をくぐったところ。
途中で見つけた墓石屋さん。デカイ常夜燈を作る技術は、現在トトロ作りに利用されているのかもしれませんw
こちらは国道1号線。この工事をしているところが天井川の草津川が流れていたところです。長年渋滞の原因だったのですが、平成になって川の付け替え工事をしてトンネルを無くしました。
国道1号線を越えると草津宿なのですが、ここでちょっと東海道を離れ国道1号線を少し北上。草津の名物うばかもちを食べにきます。
お隣が宿場そばのお店でこちらほほうがデカイのですが、右の小さい方が名物うばかもち屋さん。
お店はこんな感じですね。普通の和菓子も売ってます。
あんこに包まれていて、中にお餅が入っています。テッペンに白いチョボがついてるのが可愛い和菓子です。
草津宿に到着
お昼を食べていなかったので、お餅で軽くお腹を満たしたところで再び東海道へ。
こちらが草津宿の見附付近。常夜灯が目標です。昔は草津川の横にあったそうですが、付け替え工事で川の方が移動してしましました。
天井川だった草津川の堤防を下っていきます。
少し進んだところにT字路があります。何の変哲もない交差点に見えますが、なんとここが「中山道と東海道の合流地点」なんです。
この合流地点にあるのが草津宿の本陣跡。
昔の旅人は、ここで中山道から行く?東海道から行く?みたいな相談をしていたのかもしれませんね。
ここから中山道と東海道は共通の道になり、このまま京都まで続きます。そして進路は南へ。
こちらが付け替えられた草津川。ここで草津宿は終了です。そして次の大津宿、我が故郷へと向かいます。
時刻は18時。がんばれば京都まで行けそうですが、さすがにペースも落ちてきているので、今日の旅は大津宿で終わりにしたいと思いました。日程に余裕もあるし、実家に宿泊もできますからね。
つづく
“東海道五十三次day10-⑦草津宿から大津宿まで”
“東海道五十三次day10-⑤水口宿から石部宿まで”
“東海道五十三次day10まとめ・距離・時間・ルート・予算”
“東海道五十三次の旅「日本橋から京都」全行程まとめ!”