建築写真の仕事をそれなりにもらえたので、Tmaronの17-28からステップアップしたいなと思っていました。
ちょうどその時に出たのが、Sonyのズームレンズ「1635GM2」でした。ソニーのお店に行って使ってみたらかなり良かったのと、補助金を利用させてもらって購入しました。
さすがGMレンズ、すごくいいです。
今日はこのレンズについてご紹介したいと思います。
目次
開封の儀
今回は補助金をいただいた事業用機材ですので、Sony公式サイトで購入しました。テープもSonyのロゴ入りなんですね。公式は保証も充実しているのでおすすめです。
中を開けると、まずサポートプログラムのご案内が入っていました。定額で清掃費が安くなったり、撮影講座などを受けられるようになります。
プロ用のサポートもあるんですが、そちらのチラシは入ってなかったですね。
ご案内の下にしっかりとクッション材になる紙に包まれた商品が入っています。梱包はその辺のショッピングサイトより丁寧でした。
こちらが商品の外箱です。黒メインで高級感ありますね。さすが30万を超えるレンズです。
こちらが外箱を開けた状態です。専用ケースにレンズは入れられていました。
交換レンズの説明書関連です。
レンズケースは薄いながらしっかりとクッションが入った素材でできています。
中のレンズもきれいに包まれてました。
付属品としてレンズフードとレンズケースにつけるであろうストラップがついていました。
レンズを包んでる素材もしっかりしたもので、今までコスパに優れたレンズを使っていた身からすると、こういうところにも高級感を感じます。
レンズキャップは真ん中でつまんで取り出す仕組みのものです。僕はこのタイプのレンズキャップが好きなので助かります。
世界最小・最軽量のF2.8通しズームレンズ
発売された2023年当時は世界最小・最軽量のオートフォーカス対応16-35のF2.8広角ズームレンズとして話題になっていて、現在は抜かれたのかどうか知りませんが、抜かれていたとしてもかなり軽い部類に入ると思います。
重量が1型と比べて20%も軽量化した547g、全長は111.5mmと約10cmくらいまで縮めた革新的なレンズで、びっくりするくらいコンパクトです。
フィルター径82mmの大口径レンズ
フィルター径を見ると82mmの大口径レンズなので、サイズや軽さと反比例する画質追求型のレンズだとわかります。24-70とどっちにするか悩んだんですが、画質、使いやすさ、あらゆる面でこっちの方が優秀でした。僕が広角レンズの撮影に慣れているからかもしれませんが。価格30万超えの価値は十分にあると思います。
Tamronの17-28との比較
ズーム幅は違いますがTamronの17-28(フィルター径67mm)と並べてみました。左がTamron、右がGMです。フィルター径が違う分、一回り大きい印象ですが、ズーム幅、レンズの大きさを考えると、かなりコンパクトに作られてるのはお分かりいただけると思います。
ズームで筒胴の伸びがすごく少ない
このレンズは16mmになると筒が伸びるようになっていて、上の写真がちょうど16mmの状態です。正直、ほとんど伸びてません。重量バランスの変化もそんなにないので、動画撮影などでもすごく使いやすいです。
ジンバルにも載せやすい
547gの軽さで重量バランスや重心の変化も少ないので、ジンバルに載せるのにも向いています。
まだ編集が間に合ってないんですが、旅行に行った時に動画撮影しました。編集が終わり次第公開したいと思います。
手持ちでも手ぶれ補正がかなり効くので、歩き回らない撮影はジンバルなしでもきれいに撮ることができます。
オートフォーカス・ブリージング対策もOK
オートフォーカスもブリージング対策もかなりできていて、モーター性能とセンサー性能もいいです。従来機種と比べても動画撮影能力がかなり高くなりました。またモーター音もそこまでしないので、マイク等を使った収録にも向いています。
ボタンや切り替えスイッチも豊富
AF/MF切り替えスイッチやフォーカスロックボタン、アイリスロックボタンなど、レンズの操作系ボタンもちゃんとあるので、カメラを素早く操作して撮影する現場で重宝しました。
AF-MFの切り替えがスイッチでできるのは、当たり前の機能ではあるんですが、今までの広角レンズはついていなくて・・・
こだわりたい時にさっとマニュアルにできるのはありがたいです。
絞りリングのクリックのオンオフも可能
絞りリングのクリックもオンオフできます。動画撮影対応だと思うんですが、一眼が苦手なこだわりの動画撮影もこのレンズならできると思います。
人物から風景まで広角レンズで撮る楽しみ
ここからは作例です。
学生時代からリコーGRを持って旅行に行ってた僕としては、広角レンズでいろんなもの撮影するのに慣れているのですが、最近、youtubeでは広角はボケないとか、人物撮影に向かないとか、まあいろいろ言ってる人がいてなんだかなーと思ったりしています。
確かにそういう面もありますがレンズ特性を把握すればいろんな撮影が広角レンズでも可能なんですよね。
そういうところも含めて解説できればと思っています。
広角ならではの風景写真
和菓子屋たねやさんの近江八幡のお店です。閉店間際で人がいなかったので、正面から広角を活かして撮影することができました。このレンズの広角はかなりいいです。歪み方もグニャって感じではなく真っ直ぐですね。
ウユニ塩湖のような鏡面のように映る水面と青空がきれいだったので撮影しました。レンズの性能より風景とタイミングが良かった感じもしますが、風景撮影は間違いないです。
建築写真も得意
お仕事で建築写真を撮影しているので、撮影練習で行った建物の屋根です。
ちょっとだけトリミングしてるんですが、レンズがぐにゃっと歪まないのがお分かりいただけるかなと思いました。言葉にするの難しいんですが、歪みが真っ直ぐなんですよね。なので建築物を撮影した後に柱を真っ直ぐに修正する等がやりやすくなりました。
35mmで人物撮影もできる
毎年撮影させてもらってるフルート職人さんです。これはテスト撮影で撮った写真なんですが、人物と背景のボケ感がかなりいいのがお分かりいただけると思います。
このレンズはボケがきれいで、35mm、F2.8の状態でもキレイな円形の玉ボケができます。それくらいボケがキレイなんですよね。(作例作ってなくてすみません)
ただ被写体には寄る必要があるので、人間関係をちゃんとしてから撮影しないといい表情が引き出せません。あとはAPS-Cモード使ってクロップすると50mmくらいの感じでも撮影できます。
テーブルフォトも得意
銀座のはしごっていうラーメン屋さんです。
ちょっとLEDライトで斜め上から光を入れて撮影しました。チャーシューとその周辺の麺にフォーカスを合わせて撮影してます。最短撮影距離が短いのも広角ズームのいいところで、こういうテーブルフォトもかなり美しく撮影することができます。
16mmでも歪みがキレイ
歪みのいい例がないかなと思って見つけた写真です。フェリー船上で撮影しました。
端のフェンスを見てもらえると歪みがわかるかなと。
歪みがシャープというか真っ直ぐって言ってる感じお分かりいただけたんじゃないかなと思います。歪んでも真っ直ぐのラインは出るので、修正もしやすいし、奥行きを魅せるような撮影もできます。
動画・写真をこれ1本で
GMなので画質は間違いないと思ってたんですが、ここまで使いやすいレンズだとは思いませんでした。
軽くコンパクトなのでジンバルにも載るし、ブリージング等の対策もバッチリです。被写体に寄ればボケも美しいし、マニュアルとオートを切り替えて使いこなせば、スピード感を出しながらこだわりの撮影も行うことができます。
さすが純正レンズ、カメラとの相性もバッチリだと思います。
風景、テーブルフォト、背景も入れた人物撮影など幅広く使える広角ズームレンズです。広角の特性をしっかり把握していれば、あらゆる写真のレベルが何倍も上がります。
正直、単焦点いくつも買うなら、このレンズ1本ある方が広角の撮影はスムーズに行えます。
値段はかなり高額ですが十分満足行く高画質、性能、使いやすさだと思います。機会があれば、ぜひ一度、使ってみてください。