保土ヶ谷を出発して、戸塚、藤沢、平塚までやってきたブロンプトン東海道五十三次の旅day2。平塚宿でくつろぐことなく、次の大磯宿へと向かいます。
目次
ルート案内「3kmの緩やかな坂のあるコース」
平塚宿から大磯宿の間は、緩やかな坂があるものの楽に走れるコースです。
距離が3kmと非常に短いので一瞬で到着しそうですが、浮世絵のモデルになったポイントが2つもあり、ついつい景色に見とれてしまいます。
見所は、化粧坂からの大磯宿までの松並木。途中JRで寸断されているのが残念ではありますが、走っていて気持ちいいですよ。
浮世絵・平塚宿
平塚宿から出てしばらく進むと国道1号線に合流します。ここで、ポッコリした特徴的な山が見えてきます。
これが平塚宿の浮世絵に出てくる高麗山。浮世絵だとデフォルメされていますが、特徴的な山なのは間違いないですね。
国道1号線から化粧坂へ
市街地を抜け、だいぶん街並みも落ち着いてきました。街路樹もあり、非常にスッキリした街道に。
化粧坂と呼ばれるところで、国道1号線と分岐。右の脇道へと入っていきます。
この辺りは鎌倉時代に栄えていた場所らしいいです。遊女がいたとか、鎌倉に入る前に身だしなみを整えたなど、坂の名前の由来は様々。仇討ちで有名な曽我兄弟の愛人、虎御前が住んでいたのも大磯だったので、遊女説もあるのかなと思ったりします。
化粧坂周辺は緩やかな上り坂。両脇が緑に覆われていていて心地いい場所です。
この先が東海道53次の浮世絵に出てくるところらしいのですが・・・
なんと、突き当たりに線路が見えてきます。
JRによって道が寸断されているので、なんと地下道に入ることになりました。
浮世絵師 大磯宿
写真は地下道をを抜けたところ。ここが大磯の浮世絵で描かれた場所とされています。
題名は虎ヶ雨。仇討ちで有名な曽我兄弟の愛人が大磯にいて、虎御前と呼ばれていたそうです。曽我兄弟の命日に降る雨を虎御前の悲嘆の涙に例えて虎ヶ雨というそうです。
残念ながら、この日は雲ひとつない快晴でしたが。
大磯宿に到着
浮世絵のモデルから少し進んだところが、大磯宿の江戸見附。この松並木を抜けると国道1号線に合流し、大磯の町へと入っていきます。
立て看板が立っている古いお家を発見しました。ここが本陣跡のひとつ。
詳しい図面などとともに解説されています。
その次に見えてきたのが國吉というウナギ屋さんです。
ここは江戸時代に旅籠からスタートし、100年ほど前からウナギ屋さんに鞍替えしたところだそうです。ずっと同じ場所で商売を続けているってすごいですよね。
この大内館という旅館は、元本陣跡を旅館にした場所で、明治創業だそうです。この辺りは古くから続くお店が多いですね。
大きな道は右に曲がりますが、旧街道は左の脇道へ。けれどすぐに国道1号線に合流します。
新島襄死去の地
街道沿いに緑地が現れます。通り過ぎたので、戻ってみると。
八重の桜の旦那さん。同志社大学の創設者・新島襄がお亡くなりになったところだそうです。うちの家は、祖父、父と同志社出身なので感慨深いものがありました。
海水浴発祥の地
さらに進むと道端に石柱が。東海道のものかと思ったら、大潮海水浴場の石柱でした。ここ大磯は日本の海水浴発祥の地だそうです。
今日はあまり寄り道をしていなかったので、ここで街道を離れて海に出てみることにしました。
海のそばに松本先生の碑が。松本順謝という陸軍軍医総監だった方で、大磯に別荘を構え、健康にいい海水浴を広めただけでなく、大磯を別荘地にしたらしいです。地元の人々がその恩に報いるために作ったのが、この碑です。
大磯はこういう漁港みたいなところもあり。
こういう砂浜もあります。海で泳いで海の幸を食べて、という楽しみ方ができそうですね。
海岸沿いに太平洋岸自転車道と書かれたところが。今回は旧東海道の旅なので走りませんが、この自転車道、一度走ってみたいですね。
そして海から街道の旅に戻ります。少し国道1号線を離れ舗装された綺麗な道を通りますが、この先でまた国道1号線と合流します。この大磯周辺はこのような脇道が旧街道になっている場所が多いです。
西行が建てた鴨立庵
湘南発祥の地大磯!と書かれた石碑を発見。横に立て札があります。
西行さんがこの地に草庵を建てたらしく、ここの景色を中国湖南省にある景勝地の湘南に似ていることから、名付けたみたいですね。中国がルーツとは意外でした。
そしてこちらがその草庵、鴨立庵です。中に入る時間はなかったので、外から写真を一枚。
鴨立庵の説明文です。お坊さんをしながら歌を詠んだ西行さん。こういう落ち着いた場所で、創作に打ち込んでいたのかもしれません。
大磯宿での記念撮影を忘れていたので
さて次を目指すかと思って出発しようとした時に、あ、自転車の到着記念写真を撮るの忘れてた!と気づいたので、急遽戻りました。
先ほどの本陣跡で一枚パシャリ。
確か銀行だったと思うのですが、シャッターの前で一枚パシャり。これでノルマ達成です。
京方の見附跡を発見。ここで大磯宿は終わり。
ちょっとのんびりしすぎて、だいぶん陽が傾いてしまいました。
次が本日の最終目的地、小田原宿です。
つづく。
“東海道五十三次day2-⑤大磯宿から小田原宿まで”
“東海道五十三次day2-③藤沢宿から平塚宿まで”
“東海道五十三次day2まとめ・距離・時間・ルート・予算”
“東海道五十三次の旅「日本橋から京都」全行程まとめ!”